プロトタイプ

溝の口下車。

今日は、駆け込み乗車をしたため、

いつもより下り階段までの距離がある。

1日1万歩。

健康をもとめて。

とか考えながら、歩みを進める。

発射のベルが鳴る。

何人かが駆け込み乗車。

数分前の私の姿が目前に。

一人のミニスカ娘。

エスカレータを駆けあがり、電車に向かう。

脚の細さよりも、

はるかに際立つ足の遅さ。

代走、元木。

屋敷なんてもったいない。

当然、扉は閉まる。

若気のいたり。

ポーズと顔を完全に作り、一言

「も〜う」

・・・。

私が教師であれ、

親であれ、

舞台監督であったとしても

「も〜う」の顔を質問されたら、

このミニスカ娘の仕草+顔を教えるだろう。

それぐらい典型的だった。

そんな想像をした後だった。

明らかに私は油断をした。

目の前の百人一種を取られた。

「も〜〜〜う」

天丼。

リピートするとは思わなかった。

もしかしたら3回目があるかもしれない。

stop to するべきか・・・。

悩んだ。

行の先頭に「ゃ」がきた時の作文ぐらい悩んだ。

遅刻が頭をよぎった。

社会人。

3回目をやったかもしれない・・・。

4回目をしたかもしれない・・・。

5回・・・。

そうだとしたら・・・

代走、屋敷・・・。