見覚え

朝から2時間の会議があり、鬱蒼とした気分で教室に戻る。

途中駅でどうにか気分を変えようと、駅の中にある本屋による。

この年になっても全く恥ずかしがることなく、少年漫画を買う。

もし、店員が変な顔をしたら、「少年隊は罪ですか?」と

冷静なスマイルで言ってやる・・・ぐらいの勢いで買う。

店を出ると、ロリータ風の年齢不詳女性が歩く。

「変わったものはチラ見しろ!」か

「女性を見たらチラ見しろ!」かわからないが、

私に内蔵されたメカニズムが視線を向ける。

チラ見が終わり、視線を日常に戻すと、

彼女は、女優張りのかつぜつの良さでこう言った。

「あのマボロシの売春クラブの夜」

・・・。

少年にはわからないです。