感じる夏
疲れきった足取りで我が家の玄関前まで歩みを進めると、
羽の生えた見慣れない虫が、ピンポンのない我が家に、
ピンポンをもたらしてくれるような位置に陣取っています。
この時から、何やら悪い予感はしてたのです。
そいつを押す勇気はないので、とりあえず口で「ピンポン♪」
と言い、急いで家の中に入りました。
数秒後にはそんな出来事はすっかり忘れてしまい、
普通に飯を食い、普通にパソコンを触っていたときです。
私の一番自身のある?左45度らへんから視線を感じます。
これはもしや、久し振りモテる時期が来たのでは・・・、
そんな甘い期待に胸拉がれていたのでしたが残念、
ゴキブリも出る時期が来ただけでした。
いやーおしい。ちょっと勘違い。てへっ!
・・・。
闘いの始まりです。
非常にゴキさんが嫌いな私は、
とりあえず助けを呼ぶことにします。
普通に呼んだのではこないと思い、
「温泉が出たぞー!」と叫んでみました。
毎回同じパターンなので、頼もしい母親が全てを察知し、
武器を持って登場します。
その間に私も新聞紙を取りに少し目を離します。
戻ってくると、ゴキブリがいないのです。
「ズボンの裏に隠れたわ。」
母親がとても有力な目撃証言をくれます。
「ありがとう、助かったよ!」
と言ってはみたものの、ちょい考えると、
あんた武器持ってるんだから倒せよ・・・
と頭にテロップが流れます。
まぁ、それはさておき、当然ズボンを動かします。
すると、ライブドア株のように落ちていくゴキブリを確認。
布団に落ちたので、騒音おばさんを思い出しつつ、
布団を滅多打ちにします。
結果、どこか消えちゃいました。
・・・。
カウンセラーのようにすぐ忘れよう!
そう心に決め、眠りに入ろうとします。
カサカサ、カサカサ・・・。
物音がします。
違う違う、足音なんかじゃない。
梅雨入り直前だから、必要だよ!みたいなことを、
暗に私に知らせてくれているのだと・・・。
無理やりなポジティブシンキングで切り抜けます。
しばらくすると、足がなんかもぞもぞします。
はっと思い、足をぴくっと動かし、見ると、
何か黒い物体が去り行く姿だけが見えます。
ブレーキランプ、5回点滅、愛してるのサイン♪
そう唄い、去り行く彼を見送ります。
違う違う、ゴキブリなんかじゃない。
そうだそうだ、きっと水虫なんだ。
よかった、水虫で・・・。
・・・。
気にしないで寝るにしても、一つ懸念事項があります。
もしかしたら、私の愛用のかばんにゴキが逃げた可能性が。
このどこにでもあるカバン。
このカバンに1000円を入れると、
なんと1万・・・びきのゴキブリが・・・。
ギャーッ!
てじにゃーな♪
・・・。
ゴキがいっぱい・・・。
考えただけで嫌です。
しかし、目をつぶると、浮かんでくるのです。
あの子今ごろお風呂に入ってるんだろうな。でへへ。
みたいのならいいのですが・・・。
切り替えろ、置き換えろ!
おっぱいがいっぱい。ゴキがいっぱい。
おっぱいがいっぱい。ゴキパイがいっぱい。
パフパフパフパフ。ゴキゴキゴキゴキ。
オレ、オッパイ、スキ。
オレ、ゴキ、ス・・・。
オッパイがテュキだから・・・。
ゴキがテュ・・・。
どんなに韓国俳優ぶっても、好きになれんとです。
目つぶらないで寝ればいいのかな・・・。