帰巣

本気で鼻歌を歌った時、それを鼻歌と呼ぶのでしょうか?

散文詩とプチ小説の違いぐらい曖昧な感じがします。

仕事がお休みなのを利用して、残務をする駄目サラリーマン代表な私が、

仕事場で本気鼻歌(?)をお送りしていると、そこに現れたのはヤン娘でした。

はっきり恥ずかしさを覚えた私は、最近はやりの羞恥心と言う言葉が、

脳内テロップとしてループするさまを、静かに見守るのでした。

羞恥心を、恥辱心だと思っていた私は、本当に「恥辱心っていいよね!?」

と、友やましてや親に言わなくて良かったなと思います。

もし、お見合いで言っていたら・・・「お好きですか?」って切り替えされたら・・・

・・・惚れる・・・。

さて、突然現れた彼女は、既に塾をお辞めになっています。

休みなのに、シャッターが半分以上閉まっているのに、

堂々と入ってくる彼女を見て、突っ込まずにはいられませんでした。

ただ、辞めた子が普通に来てくれるのは、本当に嬉しいのです。

最近、彼女だけでなく、辞めた子がよく塾に来ます。

元々塾に、私に慣れている彼女らは、変な人が1人で本気で鼻歌(?)を歌おうが、

日常の風景のように受け入れ、当たり前のように突っ込みを入れてくれます。

これが、本当に心地よい時間なのです。

だから、私は鼻歌(?)を歌って待っています。

音程がわからないラップ部分は鼻歌ではなく、散文詩に聞こえるかもしれません。

その曖昧さをまた、突っ込んで欲しいと思います。