5月18日。 ・・・あれ？・・・生きてる？ シロがダンボールから顔を出すと、隣には立派なダンボールの家があった。 パパが、公園中のダンボールの家に引越しそばを配っていた。 ママは、私を見てこう言った。 「捨てたりして、ごめんね。みんなで、シロと一…

5月17日。 今日は雨。 泣きつかれて寝てしまったようだ。 屋根がないダンボールでは、雨はしのげない。 「犬だって、雨に濡れたい夜はあるんだよ・・・。」 シロは、そう思った。・・・朝だった。 寂しい・・・だから、叫んだ。 どうせ、ワンとしか聞こえな…

5月16日。 シロは、あまりよく寝れなかった。 「捨て犬」という言葉が気になって仕方なかったからだ。 「犬」はわかる。私だ。 しかし、「すて」とは・・・？ あ〜すて・・・すて・・・すて・・・ すて・・・すて・・・すて・・・Mすて？ そんな音楽番組があ…

5月15日。 シロが起きると、ガヤガヤだった。 登校中の小学生が、シロの周りに集まっている。 「捨て犬！捨て犬！」 意味はわからなかったが、何となく馬鹿にされているとわかった。 ワン！ 叫んだ。 「うわーワンだって。ワン以外言ってみろよ〜。」 プチッ…