家庭教師とカラス

昨日、久し振りにビールが飲みたくなり、

一人で行きつけの焼き鳥屋さんに向かっている時でした。

私を見送るかのように、カラスが「メェ〜」と鳴いていたのです。

・・・。

そんな面白いことは、日常にそう溢れていないものです。

ただ、カァ〜と鳴くカラスを見て思い出した事を書きます。



高校受験。

自称、物凄く頭が良かった私は、国立高校を受けてみました。

しかし、あくまで自称。

国語も数学も社会も理科もさっぱりわからんとです。

止めのように、日本人の私に対し、英語を出してきたのです。

さすが国立!

かなり頭がおかしくなっていた私は、長文読解が不思議な方向に向かっていくのでした。

登場人物は、生徒と家庭教師。

思春期の盛んな私は、受験とはわかっていつつ、少しずつ変態路線に・・・。

試験も終わり、やはり国立ともなると、保健もしっかりしている!!

そんな間違った家庭教師のイメージが拭い去れつつあった、

大学2年生の頃のお話です。



私は、家庭教師先の生徒の家へ自転車で向かっていました。

いつものモチベーション、いつものロケーション。

ただ、一ついつもと違うことが起こりました。

カーブを曲がった時です。

右手に不自然な温かみを感じたのです。

この感じ、お母さんのお腹にいた時と一緒だ・・・。

そんな幸福感はなく、嫌悪感のある温かみです。

視覚には、シロと色が飛び込んできます。

・・・?

コーヒーはブラックと決めているのに・・・。

そんな気持ちにさせるシロでした。

・・・。

なんじゃ、こりゃ〜!!!!!

という心の台詞と共に後ろを振り返ると、

右頬をつり上げた微笑で私を見下ろすカラス。

怒りに奮えた私は、

オレは・・・オレは・・・幽々白書の敵役でお前が一番好きだったのに・・・。

と猛抗議するのでした。

ふと気付くと、目の前に止まっている自転車が・・・。

必死によけましたが、あいにく私は転倒。

そのおかげで左手からは出血。

右手は糞、左手は血。

・・・紅白歌合戦・・・。

いつも泣くのは私なのね。

メェ〜。