シンデレラの暴走

昨日もシンデレラは我が教室に現れた。

授業を終え、模試を受けてもらっていた時間は、

とても静かで、いい土曜日であった。

数値が絡む今期の目標を、シュミレートしながら考えていた時だった。

「先生!」

私を呼ぶ声が聞こえた。

どうやら、模試が解き終わったようだ。

と、脳が答えを出す前に、シンデレラのトークは始まった。

「まぁ、私の付き合った数には勝てないだろうけど・・・。」

・・・?

彼女には、導入部と言う言葉が存在しない。

きっと、朝からカツどんを食えるタイプのようだ。

あまり、話を発展させたくないが、そっけない反応をすると、

「もう、本当に女心をわかってない!

だから、先生だけ彼女ができないんだよ!」

と言う言葉が返ってくる。

彼女にとってこの言葉は、大阪人の「なんでやねん!」のようなもののようだ。

仕方ないので、「何人ぐらい付き合ったの?100人?」と、奉仕の質問を返した。

「まぁ、そこまではいないけど・・・。

もう、本当に女心がわかってない!

だから、先生は彼女ができないんだよ!」

・・・。

私の奉仕の心を返してください・・・。

正直めんどくさいので、片耳ふさぎながら仕事をしていると、

いつもの女心論がが始まった。

よくしゃべる小学6年生の女の子が完全に引いているのにも気付かず、

その講義は休息なく、ただ急速に続くのであった。

それだけならいいのだが、いつものように攻撃のベクトルが私に向かう。

私が彼女のできない原因分析に始まり、私と女心など、話は発展していく。

どうでもよかったのだが、最後の決め台詞が・・・。

「お前は既に死んでいる!」

といわれた方が、怖さはなかっただろう。

彼女は、こう放った。

「まぁ、いざとなったら、私が付き合っても良いけど・・・。」

・・・。

・・・。

・・・。

・・・。

・・・。

・・・。

・・・。

・・・。

・・・。

私のこの時の思いを伝えたいため、決してコピペはしていない。

もし、これが全国ネットだったら・・・。
将来なりたいもの

1位 プロ野球選手

2位 Jリーガー

3位 先生



将来なりたくないもの

1位 いざ

2位 シンデレラ

3位 サラリーマン





本気で彼女が欲しいと思ったのでした。