誇大

夏期講習などのコマ数を提案する際、

データを可視化したほうが、

提案される側は理解しやすく、

する側は自信が持てたりする。

その「可視化」の威力を強く感じた出来事があった。



去年の12月中旬頃、教室全体が少し息切れのような感じになった。

冬期講習の中心である受験生たちが、勉強の疲れのせいか、

集中力が落ち始めたことが、もっとも大きな原因の1つであった。

講習のテーマを「本気」としていたので、

「本気でやろうぜ!」と前向きな言葉をかけ続けていたが、

そんな私にも疲れが見えていたのだろう、効果はあまりなかった。

具体的な解決策を模索したまま、新年を迎えてしまった。

年が変わり、初めて塾に行くと、ポストに一通の手紙が入っていた。

それは、夏休みに入塾し、毎日のように自習に来ていた高3の生徒からだった。

「受験まで本気で頑張ります!」という内容の手紙とともに、

同封されているものがあった。

それは、「本気」と力強く書かれた書初めだった。



不思議な力を感じた。



私は、それを教室に入ってすぐ見える位置に掲示してみた。



受験生が変わった。

それにつられ、一般生も変わった。

そして、教室全体の雰囲気が変わった。

みんなが「本気」になった。



きっとそのおかげで、ほとんどの受験生が第1志望に合格した。

もちろん、彼女も第1志望に合格した。



可視化された「本気」が、教室を本気にさせた。

可視化の威力を強く感じた。

だから、彼女に心からの感謝を伝えるため、

「ありがとう」と半紙に書いた。



・・・。

きっと求められているのは、こんな感じなんだろう。

我ながら、ニーズに応えた文章が書けた。

ということで、これで提出したいと思います。