蹴りたい背中

蹴りたい背中 (河出文庫)

蹴りたい背中 (河出文庫)

蹴りたい背中』というタイトルが、なんか心にひっかかるのです。

それは、自分が「蹴りたい背中」を見たことがあるからです。



大学のバイト仲間と最後の小旅行と言うことで、鎌倉に行ったときのことです。

円覚寺の眺めのいいお茶屋さんで1杯かましてやった後、

階段を下りていると、目の前に「蹴りたい背中」があったのです。

私は、無意識に「蹴りたい背中」とつぶやいていました。



自分の見た「蹴りたい背中」と、

蹴りたい背中』の「蹴りたい背中」の違いを知りたかったのです。

読み終わって考えてみても、同じだったのか違うのかよくわかりません。

最後のあとがきでは、性的衝動と書かれていました。

どうなんでしょうね?



表現的には、例えが面白いと思いました。

肝心な所が抜け落ちている例として、

「ディズニーのジグソーパズルで言うと、

一番大切な、ミッキーの顔の部分がない状態」

と言うのがありました。

自分の心には、ピンポイントで、

ついついドッグイヤーをしてしまいました。



とにかく、読みやすく、楽しい本です。